遊漁承認証は「漁業券」とも呼ばれ、川釣りなどの際に必要になるものです。これは沖縄を除く全国46都道府県の内水面漁業協同組合から、釣りの対象となる魚種別に発行されます。
ここでは、遊漁承認証の発行枚数と、魚種別・地域別の傾向について見ていきます。
※以下は平成29年11月1日~平成30年10月31日の1年間の数値です。
遊漁承認証の年間発行枚数は
227万7,163枚
これは1日券、漁期間券(シーズン券)、年間券の合計です。
うち1日券の割合は
76.0%(168万5,499枚)
上記227万7千枚の4分の3が1日券です。
他は、年間券20.9%(463,598枚)、漁期間券3.1%(68,066枚)となります。
最も遊漁承認証発行枚数の多い魚種は
「ます類」(549,552枚;24.8%)
次いで多い順に、
「こい・ふな類」518,537枚(23.4%)
「わかさぎ」453,607枚(20.5%)
「あゆ」354,999枚(16.0%)
「その他」340,468枚(15.4%)
となっています。
発行枚数に占める1日券の割合が最も高い魚種は
「わかさぎ」(90.8%)
「わかさぎ」の遊漁承認証発行枚数453,607枚のうち9割が1日券で、年間(7.9%)、漁期間(1.3%)は少なくなっています。
発行枚数に占める1日券の割合が最も小さい魚種は
「あゆ」(53.4%)
あゆの場合は1日券と漁期間・年間券の割合がほぼ半々となり、通年で楽しむ人が多いことを示します。
遊漁承認証発行枚数の最も多い都道府県は
山梨県(400,862枚;全国の18.1%)
次いで多いのは以下の都道府県です。
長野県(286,709枚)
群馬県(180,122枚)
岐阜県(160,207枚)
神奈川県(154,405枚)
福島県(120,228枚)
岩手県(119,429枚)
上位に関東近県が多いのは、首都圏から釣りのために繰り出す人がそれだけ多いと考えられます。
最も少ないのは長崎県(28枚)です。
「ます類」の遊漁承認証発行枚数が最も多い都道府県は
長野県(76,267枚;「ます類」全体の13.9%)
「ます類」は20都道府県で発行実績があり、その中で最も多いのは長野県です。
次いで多いのは以下の県です。
山梨県(73,210枚;13.3%)
栃木県(52,696枚;9.6%)
群馬県(52,649枚;9.6%)
岐阜県(40,324枚;7.3%)
岩手県(35,131枚;6.4%)
神奈川県(34,035枚;6.4%)
3位栃木県では「ます類」の発行枚数が52.9%と約半分を占めています。
「こい・ふな類」遊漁承認証発行枚数が最も多い都道府県は
山梨県(112,349枚;「こい・ふな類」全体の21.7%)
次いで多いのは以下の県です。
長野県(71,348枚;13.8%)
千葉県(69,276枚;13.4%)
群馬県(58,544枚;11.3%)
神奈川県(37,233枚;7.2%)
岐阜県(36,605枚;7.1%)
岩手県(31,800枚;6.1%)
3位千葉県の遊漁承認証発行は「こい・ふな類」が79.9%と約8割を占めています。
「あゆ」の遊漁承認証発行枚数が最も多い都道府県は
岐阜県(60,037枚;「あゆ」全体の16.9%)
「あゆ」は岐阜県での発行枚数が多く、全国の約6分の1を占めます。
次いで多いのは以下の県です。
静岡県(34,181枚;9.6%)
神奈川県(19,478枚;5.5%)
栃木県(19,210枚;5.4%)
群馬県(14,000枚;3.9%)
富山県(13,888枚;3.9%)
新潟県(13,765枚;3.9%)
他の魚種と異なり、岐阜県、静岡県が多くなります。
遊漁承認証発行枚数のうち、岐阜では37.5%、静岡では49.1%が「あゆ」です。
「わかさぎ」遊漁承認証発行枚数が最も多い都道府県は
山梨県(95,636枚;21.1%)
次いで多いのは以下の道県です。
福島県(86,297枚;19.0%)
長野県(57,324枚;12.6%)
群馬県(49,311枚;10.9%)
北海道(45,075枚;9.9%)
岩手県(33,084枚;7.3%)
神奈川県(26,227枚;5.8%)
5位北海道の発行枚数の78.4%が「わかさぎ」となっています。