前の記事に続き、外務省「ビザ(査証)発給統計」をもとに訪日ビザの国籍・公館別内訳を見ていきます。
ここでは、「短期滞在」に続き2番目に発給数の多い「技能実習」ビザの内訳をまとめています。
※特に断りのない限り、以下の数値は2019年1月~12月の値です。
※このページの情報は年間に発給されたビザの総数であり、技能実習生の総数ではありません。
「技能実習」ビザの年間発給総数は
190,983枚
「技能実習」ビザが発給された国籍の数は
33※
※国籍「その他」を除いた数です。
「技能実習」ビザを発給した在外公館数は
57
「技能実習」ビザが最も多く発給された国籍は
ベトナム 100,498枚
技能実習ビザの過半数がベトナム国籍の人に発行されています。
次いで多いのは以下の国籍です。
中国 37,363枚
インドネシア 17,143枚
フィリピン 15,918枚
ミャンマー 7,040枚
タイ 5,271枚
カンボジア 4,700枚
モンゴル 1,243枚
スリランカ 385枚
インド 276枚
技能実習生の出身が特定国に集中していることがわかります。
アジア以外での「技能実習」ビザ発給状況は
上記のように、技能実習生というとベトナム、中国などの東南アジア諸国のイメージがありますが、その他の地域からも少数ながら技能実習生の受入れが行われています。
アジア地域以外で「技能実習」ビザが発給されているのは以下の国籍の人です。※他に「その他」3枚があります。
メキシコ 64枚
アメリカ合衆国 45枚
ベネズエラ 34枚
南アフリカ共和国 28枚
ロシア 16枚
ブラジル 16枚
トルコ 12枚
アルゼンチン 11枚
ペルー 6枚
チェコ 2枚
ポーランド 1枚
ハンガリー 1枚
「技能実習」ビザを最も多く発給した在外公館は
在ベトナム大使館 81,371枚
次いで多いのは以下の公館です。
在ホーチミン総領事館 19,130枚
在フィリピン大使館 15,725枚
在青島総領事館 14,003枚
在インドネシア大使館 13,292枚
在大連領事事務所 9,325枚
在ミャンマー大使館 7,040枚
在上海総領事館 6,027枚
在タイ大使館 5,243枚
在カンボジア大使館 4,570枚
ベトナム北部を管轄する「在ベトナム大使館」の発給数が、南部を管轄する「在ホーチミン総領事館」の4倍以上になっています。
通常、その大半が観光目的である短期滞在ビザの発給数はホーチミンの方が多かったことを考えると、ベトナム南北の経済格差のようなものが見えてくることになります。
中国も同様に、「青島」「大連」など、東北部からの技能実習生が多くなります。これらの地域は、短期滞在者は比較的少ないが技能実習生が多い地域と言えます。
次いで、3番目に多い「留学」区分のビザ発給内訳を見ていきます。