公共データ

「技術・人文・国際」ビザの在外公館発給数と国籍・公館別内訳

前の記事に引き続き、在外公館で発給された「技術・人文・国際」ビザの総数と内訳を見ていきます。

※特に断りのない限り、以下の数値は2019年1月~12月の値です。

※このページの情報は年間に発給されたビザの総数であり、この区分のビザで実際に就業している人の総数ではありません。

「技術・人文・国際」ビザの発給総数は

45,241枚

「技術・人文・国際」ビザが発給された国籍の数

133※

※「その他」を除きます。また、香港(SAR、DI)を1つとして数えています。

「技術・人文・国際」ビザを発給した公館の数

203

「技術・人文・国際」ビザの発給数が最も多い国籍は

ベトナム 12,641枚

「技術・人文・国際」ビザの発給数を国籍別に見ると、ベトナムが全体の約4分の1と最も多くなります。

次いで多い国籍を10位まで挙げると以下のようになります。

中国 9,837枚
韓国 4,160枚
インド 3,334枚
台湾 2,360枚
アメリカ合衆国 1,828枚
フィリピン 1,662枚
ミャンマー 1,222枚
英国 744枚
スリランカ 741枚

「技術・人文・国際」ビザは、当該国の言語や文化について深い知識を持つ人を日本での仕事に役立てるための区分です。

そのため、この区分のビザ発給数が多いことは、特に日本国内の企業がその地域や国にそれだけ関心を持ち、現地を良く知る人材を雇用したいと考えていることを意味します。

その意味で、2019年の「技術・人文・国際」ビザ発行数でベトナムやインドに次ぎ、ミャンマーやスリランカが10位以内に入っていることは一定の意味を持ちそうです。

「技術・人文・国際」ビザの発給数が多い公館

区分発給数1位のベトナム、および公館数の多い中国、インド、アメリカ合衆国について公館別の発給状況を見ていきます。

在ベトナム

在ベトナムの2つの在外公館のうち、「在ベトナム大使館」(ハノイ)9,945枚に対して「在ホーチミン総領事館」2,703枚となっています。

このビザを通して日本で就業しているベトナム人の多くは北部から来ていることがわかります。

在中国

在中国の7つの在外公館における発給数は以下のようになります。

「在中華人民共和国大使館」(北京)2,121枚
「在上海総領事館」2,015枚
「在瀋陽総領事館」1,849枚
「在大連領事事務所」1,685枚
「在広州総領事館」835枚
「在青島総領事館」721枚
「在重慶総領事館」516枚

他のビザと異なり、「技術・人文・国際」ビザの発給状況は中国の各地方に比較的分散しています。一口に中国といっても、多様な地域性に対応した人材が求められていることがうかがえます。

在インド

在インドの5つの在外公館における発給数は以下のようになっています。

在チェンナイ総領事館 964枚
在ムンバイ総領事館 963枚
在ベンガルール総領事館 776枚
在インド大使館(ニューデリー)※ 456枚
在コルカタ総領事館 114枚

※ブータンを兼轄。

南東部の4州を管轄する在チェンナイ総領事館が最も多くなっています。西海岸の在ムンバイ総領事館や在ベンガルール総領事館より多くなっており、この地域への関心が高くなっていることがうかがえます。

在アメリカ合衆国

在ニューヨーク総領事館 237枚
在ロサンゼルス総領事館 221枚
在サンフランシスコ総領事館 191枚
在ヒューストン総領事館 180枚
在シカゴ総領事館 178枚
在アトランタ総領事館 125枚
在デトロイト総領事館 102枚
在マイアミ総領事館 100枚
在ボストン総領事館 91枚
在シアトル総領事館 91枚
在アメリカ合衆国総領事館 73枚
在デンバー総領事館 48枚
在ホノルル総領事館 35枚
在ハガッニャ総領事館(グアム)9枚
在アンカレジ領事事務所 3枚
在サイパン領事事務所 1枚

他のビザ区分と異なり、各在外公館の管轄地域に対する商業上の重要性に比例しているとみられます。

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