この記事では、たばこ税の約半分を占める「地方たばこ税」のうち、市町村たばこ税についての地理的内訳をみています。
国税分を含むたばこ税全体の概要や、たばこの種類については以下にまとめています。

ここからの数値は、総務省「平成30年度市町村決算状況調」に基づいています。※平成31年3月31日現在の市町村データに基づく資料のため、最終決算額とは異なります。
平成30年度の市町村たばこ税額は
8,502億4,610万4千円※
※H31.3.31時点の決算額
これを市と町村に分けると、市分(東京都特別区含む)が7,803億円と9割以上を占め、残りの町村分は1割未満(699億円)となります。
市町村たばこ税の地方税に占める割合は
4.2%
全市町村の地方税総額(20兆1,313億円※)に対して、市町村たばこ税はその4.2%を占める8,502億円※となっています。
※いずれもH31.3.31時点の決算額
平成30年度の市町村たばこ税は、福島県双葉町以外のすべての市町村で課税実績があります(双葉町が0円なのは、東日本大震災の影響から、まだたばこを販売する施設が稼働していないことが理由と思われます)。
市町村税に占めるたばこ税の割合が10%を超える市町村の数
43(6市35町2村)
※東京都特別区は地方税制度が異なるため、それを除く1,718市町村について集計
上記43市町村の内訳をみると、北海道17、鹿児島県9、青森県4、福岡県3など、日本の両端に多く所在します。
市町村税に占めるたばこ税の割合が最も高かったのは、徳之島にある鹿児島県伊仙町(14.5%;3億1,694万円のうち4,607万円)です。
法人市町村税より市町村たばこ税のほうが多い市町村の数
556(152市341町63村)
全国(1,717市町村)の約3割の市町村では、法人税よりもたばこ税の収入額のほうが大きくなります。
なお、個人市町村税、固定資産税よりたばこ税のほうが多い市町村はありません。
企業立地に恵まれない市町村ではたばこ税収入の比重が上がり、相対的に重要な財源となることがわかります。
人口1人当たり年間たばこ税額が最も多い市町村
東京都千代田区(58,300円※)
※100円未満を四捨五入(以下同様)
※市町村人口は「住民基本台帳登載人口(平成31年1月1日)」による
次いで多いのは、福岡県久山町(27,900円)、東京都港区(22,200円)、大阪府田尻町(20,500円)、沖縄県浦添市(19,200円)、大阪府泉佐野市(18,200円)などです。
流入人口が多い市町村では、通勤や移動などでたばこを買っていくため、住民1人当たりのたばこ税収入は高くなります。東京都千代田区は、人口が少なく職場が多いためその傾向が顕著に表れています。
人口1人当たり年間たばこ税額が最も少ない市町村
大阪府千早赤阪村(400円)
次に少ないのは、長野県泰阜村(600円)、福島県大熊町(900円)、長野県生坂村、同小川村、奈良県野迫川村(1,000円)などとなります。
これらの市町村では喫煙率が特に低いから収入が少ないわけではなく、たばこの小売店が市町村内にないため、たばこ税を回収できていないものとみられます。
最も多い東京都千代田区と、最も少ない大阪府千早赤阪村では、人口1人当たりのたばこ税収入に146倍もの差があります。