「平成30年果樹生産出荷統計」(農林水産省)により、国産キウイフルーツの出荷に関係する数値を見ていきます。
平成30年産の国内キウイフルーツ出荷量は
21,800トン
出荷量を個数に換算すると
2億1,800万個(1個100g換算)
キウイフルーツはおおむね70~120g程度のものが多いようです。
仮に1個100gと置くと、平成30年中に2億1,800万個の国産キウイフルーツが出荷されたことになります。
東京ドーム1個分の土地で国産キウイフルーツは何個できるか
約52万5千個
上記キウイフルーツの収穫に使われた面積(結果樹面積)は1,950haでした。
1個100gで換算すると、東京ドーム(4.7ha)1個分で52.5トン、約52万5千個のキウイフルーツが出荷できることになります。
※産地により面積当たりの収穫量は異なります。
輸入に占める国産の割合は
17.0%
平成30年中のキウイフルーツ(生鮮)輸入量は106,082トンです。
(「農林水産物輸出入統計の概要(平成30年、農林水産省)」による
日本で流通するキウイフルーツの6分の1程度が国産になります。キウイフルーツは輸入のイメージが強いですが、最近は国産品に出会う機会も増えてきた気がします。
キウイフルーツの輸入元
輸入元はニュージーランド(101,516トン)が95%程度を占めますが、アメリカ(2,040トン)、チリ(2,016トン)などからも少量の輸入があります。
なお、平成30年のキウイフルーツ輸入額(運賃、保険料を含む)は406億円でした。
1個100gで計算すると、輸入のキウイフルーツ1個当たり38.6円を支払っていることになります。
1人当たりのキウイフルーツ流通量は
上記国産出荷量と輸入量を合わせると127,782トンとなります。日本の現人口は1億2,700万人程度なので、年間1人当たり約10個程度のキウイフルーツが流通していることになります。
もっとも、加工用や外食用などもあるため、スーパーで買う生食用はこれよりも少なくなります。
キウイフルーツの国内主産地は?
平成30年産では愛媛県4,910トンと最も多く、全国の約2割強を占めます。ついで福岡県4,310トン、和歌山県2,750トン、神奈川県1,730トンとなります。1,000トン以上の出荷があったのはこの4県です。
キウイフルーツを出荷していない地域は
キウイフルーツというと暖かい地域の作物というイメージがありますが、平成26年の全国調査によると、北海道、沖縄以外のすべての都道府県で出荷実績があります。
国産キウイフルーツの品種は
29年産の作付面積で見ると、1ha以上作付された品種は16あります。
その中でも「ヘイワード」(グリーンキウイ、1,240.5ha)が圧倒的に多いですが、「ホート16A(ゼスプリゴールド)」が61.3ha、「レインボーレッド」45.4ha、「香緑」34.1haなども次いで多い品種です。
「ホート16A(ゼスプリゴールド)」は愛媛県(40.9ha)、佐賀県(20.4ha)で作付されています。
「レインボーレッド」は福岡県(20.0ha)をはじめ全国7都県で作付されています。
「香緑」は香川県(29.1ha)、東京都(5.0ha)で作付されています。
キウイフルーツは東京都の作付も多い
東京都には農業のイメージがありませんが、キウイフルーツに関しては16品種中9品種で1ha以上の作付があるなど、量は少ないながら栽培が進んでいるようです。
「ブルーノ」、「紅妃」は平成29年産では東京都のみ作付のあった品種であり、また「東京ゴールド」という品種もあります(東京都、静岡県で作付あり)。